乳酸カルシウム(化学式:C6H10CaO6)は、天然では乳酸菌の醗酵により生じるカルシウムの化合物。工業的には、炭酸カルシウムを含む培地で乳酸菌を発酵させ、カルシウム塩を分離して作られる。乳酸カルシウムには、カルシウムが約13%含まれる。
水によく溶けて体に吸収されやすいことから、食品の指定添加物として食品中のカルシウム強化剤、膨張剤、形状保持剤、調味料などに用いられるほか、牛や豚・鶏など産業動物の飼料の栄養成分(カルシウム)補給のために添加することを認可された飼料添加物の一つである。わずかな酸味がある。
犬の体に1日で必要とされるカルシウム量(1kg体重当たり100mg)を補給するためには、骨粉や卵殻など動物由来のカルシウム源もあるが、牛肉や鶏肉などにアレルギーがある場合は、炭酸カルシウムや硫酸カルシウムなどの無機カルシウムをカルシウム源としたほうが、アレルギーを引き起こさず負担がない。